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シリーズ ここまでわかった考古学
「弥生ムラの風景-八尾南遺跡の最新成果-」
 平成18年2月18日(土)〜3月21日(火・祝)

周堤と周溝をもつ竪穴建物

葦類の茎を貼り付けた壁

龍を描いた土器

 大阪府立弥生文化博物館 特別展示室を会場として、大阪府立弥生文化博物館・財団法人大阪府文化財センターが、シリーズ ここまでわかった考古学「弥生ムラの風景―八尾南遺跡の最新成果―」を開催します。財団法人大阪府文化財センターの調査研究成果に沿ったテーマ展示です。
  (財)大阪府文化財センターでは、平成14〜16年度に大和川改修事業に伴う八尾市八尾南遺跡の発掘調査を実施してきました。この調査では、居住域と生産域(水田)がセットとなった弥生時代後期前半(今から1900年前)の集落跡が良好な状態で検出され、当時の集落構成や建物遺構の構造を研究していくうえで、きわめて重要な新知見を多数得ることができました。
  今回の「弥生ムラの風景―八尾南遺跡の最新成果―」では、この最新調査成果を広く公開するとともに、あわせて河内湖南岸域における弥生時代後期の主な集落遺跡の調査成果を取り上げ、これまでの研究により小規模・分散化していると評価されてきた当該期の集落の様相を紹介します。 

○今から1900年前、弥生時代後期の竪穴住居の構造が明らかになりました。
○八尾南遺跡を中心に大阪湾沿岸の弥生時代後期のムラの風景―低地のムラ・丘のムラ―を紹介します。
○八尾南遺跡から見つかった龍を描いた土器4点を一堂に展示します。
会期途中3月8日(水)から、文化庁『発掘された日本列島2005』新発見考古速報展に出展した龍を描いた土器2点、葦(よし)類の茎を貼り付けた堅穴住居の壁(レプリカ)などを展示します。

出品総数:350点

主  催:大阪府立弥生文化博物館
      (財)大阪府文化財センター
会   期:2月18日(土)〜3月21日(火・祝)
休 館 日:月曜日
入 館 料:一般400円[320円]、高大生・65才以上300円[240円] [ ]は20名以上団体料金:中学生以下、障害者手帳をお持ちの方は無料

【展示構成・主な展示品】

(1)低地のムラの様相

  河内湖南岸域の沖積低地に立地する集落遺跡として亀井遺跡・久宝寺遺跡を取り上げ、低地の集落の様相を概観します。
  具体的には、弥生時代中期の代表的な集落遺跡である亀井遺跡をめぐる最新の集落研究動向を紹介するとともに、位置を踏襲しながらも後期を通じて居住域の規模が縮小していく様子を説明します。
  また、居住域が固定化されていた亀井遺跡に対し、時期を追って土地利用のあり方を目まぐるしく変化させている移動型の集落遺跡として久宝寺遺跡を紹介します。

《主な展示品》

  ・流路出土の弥生後期の土器、サヌカイト製打製石器(石鏃・石剣など)、
   鉄製品(袋状鉄斧・板状鉄斧など)、金属製品(銅鐸片・鏡) 亀井遺跡
  ・竪穴建物出土の弥生後期土器など  久宝寺遺跡

(2)八尾南ムラの風景

  八尾南遺跡で発見された弥生時代後期前半の集落跡を取り上げ、集落構成や居住域における各遺構の配置状況、遺物の出土状況などを紹介します。

《主な展示品》

  ・川に捨てられていた弥生時代後期の土器、調査地全体の復元模型など  八尾南遺跡

(3)丘のムラの風景

  南河内・和泉地域に分布する駒ヶ谷・寛弘寺・滑瀬・上フジ・向山といった段丘・丘陵上の集落遺跡を取り上げ、弥生時代後期の特徴の一つである高地性集落の立地や規模・集落構成、低地のムラとの違いなどを説明します。

 《主な展示品》
  ・小銅鐸  上フジ遺跡、寛弘寺遺跡
  ・弥生時代後期土器  駒ヶ谷遺跡、向山遺跡
  ・刀子状、針状鉄製品  駒ヶ谷遺跡
  ・太型蛤刃石斧、砥石、サヌカイト製打製石器など  滑瀬遺跡

(4)八尾南遺跡の竪穴建物

  八尾南遺跡で発見された、周堤をもつ竪穴建物と出土遺物を紹介します。

 《主な展示品》
  ・弥生時代後期土器、鉄製品(鉄鑿)、砥石など  八尾南遺跡

(5)竪穴建物の構造

  遺構や焼失住居内に残された焼土・炭化材、建築部材などを手がかりに進められている竪穴建物の構造研究について、出土した建築部材や復元イラスト、写真パネル等で解説します。

 《主な展示品》
  ・建築部材  亀井、久宝寺、新家、西岩田、若江北遺跡
  ・八尾南遺跡竪穴建物復元模型
  ・復元建物写真パネル  長原(城山)遺跡、鳥取県妻木晩田遺跡

(6)水田と井戸

  八尾南遺跡では建物のほかにも、水田(生産域)や井戸、貯木遺構などが発見されています。

 《主な展示品》
  ・水田・井戸・貯木遺構周辺出土の弥生時代後期土器

(7)土器に描かれた絵

  八尾南遺跡から出土した絵画土器を紹介し、画題や描かれた絵の意味について解説します。

 《主な展示品》
  ・八尾南遺跡出土絵画土器5点(龍の絵画土器2点については、3月8日から展示)

(8)八尾南ムラの終焉

  ムラが洪水で埋没した後、調査地一帯は新たに墓域として土地利用が行われるようになりました。

 《主な展示品》
  ・河川出土の古墳時代初頭土器・方形周溝墓の溝内出土土器

(8)その他
      1階ロビーにおいて、平成16年製作のビデオ
    『弥生時代の住まい〜八尾南遺跡の発掘調査〜』を上映します。


【会期中の行事】

◎調査成果報告会
3月5日(日)正岡大実((財)大阪府文化財センター)
「土器に描かれた絵」
1階ホール 午後2時〜4時(受付は午後1時から) 定員170名(先着順) 無料(入館料のみ必要)

◎ミニシンポジウム
3月12日(日
「弥生後期集落の景観」
小山田宏一(大阪府立弥生文化博物館) コーディネーター
高田健一(鳥取大学地域学部地域環境学科)
岡村 渉(静岡市役所市民局文化スポーツ部文化財課)
岡本淳一郎((財)富山県文化振興財団埋蔵文化財調査事務所)
土井孝之((財)大阪府文化財センター)
岡本茂史((財)大阪府文化財センター)
1階ホール 午後1時〜4時(受付は午後12時から) 定員170名(先着順)  入館料と資料代(400円)が必要

(財)大阪府文化財センターと大阪府立弥生文化博物館共同研究「弥生後期集落の景観的研究」の一般向け発表会を兼ねる。

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